Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第82章 さま♡らぶ
なーんてさ、諦めムード満点の中、同じ野望を抱いてバイトを始めた雅紀が、突然“彼女がさぁ〜”なんてことを言い出した。
当然、そんな話一切聞いてなかった僕は、バイト中にも関わらず雅紀を問い詰めたさ。
そしたらさ、雅紀の奴さ…
「ごめんこめん、一人だけ抜け駆けするのも悪いと思ったんだけどさ…」
なんてシレーッと言いやがった。
しかもさ、相手ってゆーか”彼女”ってのもさ、僕達よりも一週間先に入ったバイトの女子大生とかさ、白い歯をキラッキラさせながらさ言うから、流石の僕も驚くしかなくて…
別に良いんだよ?
雅紀が先に恋人作ろうがさ、そんなことどうだって良いんだ。
たださ、言って欲しかったな、って…
だって友達じゃん?
志を同じくした“友達”じゃん?
なのに僕に隠れてコソコソと彼女なんて作っちゃってさ…
どうりで最近バイトに入る回数も減ってるわけだよ。
なんか…寂しいよ。
もうさ、こうなったらガンガンバイト入って、バンバン稼いでやる!
そうだ、ずっと欲しかった漫画も、全巻纏めてドーンと大人買いしてやるんだ。
んで、雅紀に自慢してやるんだ。
だけど貸しては上げない。
僕に黙って抜け駆けした罰だ!