Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第78章 おにーちゃんになる!
少な目に張った湯船に、シャンプーを済ませた和と一緒に浸かる。
まだまだ小さいけど、流石に小学生ともなると、窮屈を感じなくもない。
「で、和がお兄ちゃんて…、どういうこと?」
「んとね、1年生の子達ね、すっごくちっちゃくってね、分かんないこととかいっぱいなの」
まあ…、そうだろうね…。
っていうか、和だって1年生の頃はそうだったけど?(笑)
「でね、僕達が1年生のお世話するんだって」
「ああ、そう言えば和にもあったね、そんなことが」
和の通う小学校では、各学年の生徒がお世話係として、新入生1人を担当するシステムが取られている。
所謂“縦割り教育”ってやつだ。
「うん。でね、僕のたんとーすることになった子がね、“にちはただんご”くんっていってね、すっごく可愛いの♡」
「へぇー、そうなんだ?」
っていうか、“だんご”くんて…なんだ?
「和、ちゃんとお世話出来そう?」
まだまだ自分のことだって満足に出来ない和が、人のお世話するなんて…ちょっと想像出来ない。
寧ろ、不安なんだけど…
でもそんな俺の心配もよそに、和は湯船の中で両手を腰に当てると、自慢気に胸を張り、鼻息を荒くした。