Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第59章 僕が教えて上げる
「ジューンくん、いーれーて♪」
僕はジュンくんの教室の戸を、思いっきりバーンと開けた。
でも、木なんてどこにもなくって…
代わりにジュンくんが机の上で、おかしな顔をして粘土をコネコネしている。
「なにやってんの?」
僕が聞くと、ジュンくんはもっとおかしな顔をして、”うーん”とうなった。
「ねぇ、ジュンくん”きのぼりさん”なんでしょ? なんで木に登らないの?」
「は? サトくん何言ってんの? 俺は”きのぼり”じゃなくて、”いのこり”させられてんの! 見て分かんない?」
なぁんだ、”いのこりさん”だったのかぁ!
ん?
”いのこりさん”ってなんだ(๑• •๑)?
「ふーん、で、なに作ってるの?」
ジュンくんの粘土板の上を見ると、見たこともないような変な生き物(?)があって…
僕はちょっとだけ怖くなった(((*>_<)))ブルブル
「カマキリ作ってんの。でも上手に出来なくて…」
そっかぁ、ジュンくんそーゆーのヘタッピだもんね…
「分かった。じゃあ、僕が教えてあげるよ」
僕はジュンくんの粘土を半分ちぎると、それを手の上でコネコネした。