Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第6章 花見へ行こう♪
危なっかしい和に気を取られながら、公園に着くと、もう潤くんママが場所取りをしていてくれた。
「和くんパパ、お酒は?」
潤くんママが缶ビールを差し出す。
そう言えば、最近飲んでないな…
「じゃあ、遠慮なく…」
俺はビールを受け取ると、プルタブを引き抜き、乾いた喉に流し込んだ。
「く〜っ、美味い!」
キンキンに冷えたビールが、全身に染み渡るような気がする。
「あら、いいわね〜」
翔くんママだ。
と、サトくんママも一緒だ。
「あ、すいません💦 先に始めちゃって…」
「構わないわよ(^-^) 私達も頂こうかしら、ね(・ω<)-☆」
公園内を所狭しと駆け回る子供たちを横目に、大人達のささやかな宴会が始まった。
「でね、あそこのご主人たら…」
「あら、まあ、そうなの?」
「驚きよね?」
女同士の会話なんて、大体がこんなもんだ(笑)
俺はそれにたまに頷きながら、ビールを傾けた。
「パパぁ、キャッチボールしよ?」
和がボール片手に走ってくる。
「違うよ、和くん。“キャッチボール”じゃなくて“キャットボール”だよ?」
ハハハ…、翔くん相変わらずだ…(;^_^A
「よし、皆でしようか」
俺は腰を上げ、ボールを手に公園のグラウンドに向かって走った。
暫く子供たちに付き合ってキャッチボールをしていると、誰からともなく“お腹空いた”の声が上がった。
時計を見ると、正午を少し過ぎていた。
「じゃあ、一度ママの所に戻ろうか」
「は〜い!」
子供たちが一気に走り出す。
こういう時の子供たちの行動は、何とも素早くて…
いつもこうなら、親も楽なのに…
なんてことを考えてしまう。