Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第32章 夏を乗り切れ!
翔くんの運転する車に揺られ、着いた先は…
国内でも、最も怖いと噂されるお化け屋で…
「や、やっぱ俺帰る!」
その建物を見た瞬間、逃げようとする翔くんの手を、僕は逃がすものかと掴んだ。
「だ〜め! 翔くんが言ったんだよ? 涼しくなれるトコはないか、って…。ほら、ここなら涼しくなれるでしょ(・ω<)-☆」
「いや、だからそういう意味じゃなくてだな…
あっ、ちょっ、ちょっと待って!」
有無を言わさぬ勢いで翔くんの手を引っ張ると、僕はさっさと料金を支払って、お化け屋敷の中に足を踏み入れた。
「はい、これ持って?」
入口で渡されたランタンを、翔くんに持たせる。
「コ、コレなに?」
「なんかね、時間になると電源落ちちゃうんだってさ」
「えっ、それってヤバイんじゃ…」
「大丈夫だよ。電源落ちる前にゴールすりゃいいんだからさ(・ω<)-☆
さ、行くよ♪」
覚悟を決めたのか、翔くんが僕の腕に両手を絡めた。
あ〜あ、へっぴり腰の翔くんて…かっこ悪…
でも…なんか可愛いかも(((❤´艸`)
僕の腕にしがみついた翔くんを引きずるように、僕達はいざ黒いカーテンを向こうへ…