Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第25章 僕らの一等賞
結果は…
和もサトくんも揃っての”2位”。
最近の運動会では、4人走ろうが”4位”なんてのはない。
紅組の”2位”と、白組の”2位”ってことになる。
横並び社会もここまで来ると、若干のやり過ぎ感は感じなくもないが…(^_^;)
一年生全員のかけっこが終わり、席に戻る途中、和が俺の方を見て、ちょっと照れくさそうに笑った。
俺はそんな和に向かって、Vサインを送った。
かけっこで1位になるよりも、お友達のことを一番に考えられる和が、何よりも誇らしかったから。
ま、ショウくんは些か不満顔ではあったけどね( ´艸`)プップップッ
その後暫く他学年の競技が続き、一年生の午前の部最後の競技の準備が始まった。
保護者参加の玉入れだ。
俺は和を背中におぶって入場門の列に並んだ。
隣にはジュンくんパパ…かな…?
その横には、ショウくんパパ。
小学校に上がってから初めての運動会ってこともあって、皆仕事を休んでの参加だ。
でもサトくん家は…
「僕も父ちゃんがい~いぃ! 父ちゃん連れてきて」
きっと仕事休めなかったんだな…
それにしても、サトくんがこんなに駄々捏ねるなんて…、ちょっと珍しいかも(笑)
まぁ、無理もないか…
周りは皆パパさんだし…
「もう、仕方ないでしょ? ほら、我儘ばっか言ってないで…」
サトくんママも困り顔だ。
「あの、俺でよければ代わりますけど?」
声をかけたのは松岡さんだ。
「でも…」
「どうせ暇ですから。おい、サト。俺がおぶってやろうか?」
松岡さんがサトくんの目の高さまで腰を折り、赤い帽子を被った頭をポンと叩いた。
「まちゅ兄ぃが…? うん! まちゅ兄ぃ、おんぶ!」
「よし、おんぶしてやる。でもな、もう母ちゃん困らせんじゃねぇぞ? 約束出来っか?」
「うん! やくしょくする!」
サトくんが大きく頷き、松岡さんの背中にピョンと飛び乗った。