第3章 ほんとの君は…?
花side
いったいここはどこだろう…?
ガンガンと痛む頭を抑えて
目を開けると
目の前には
会いたかった村上さんの顔があって…
恐る恐るすやすや気持ち良さそうに眠る
村上さんの顔に手を伸ばし
ほっぺたに触れると
"ふにゃ…?"
なんて幸せそうや寝言まで
聞こえてくる…
あぁ…そうか…
ここはまだ夢の中なのか…
だって現実には
こんな幸せな光景はありないじゃないか(笑)
そんな結論にたどり着いて
せっかくの幸せな夢だから…
目の前にある
村上さんの胸に顔を寄せにんまりと笑い
もう一度目を閉じようとした瞬間
「おぉ…起きたんか…?」
なんて声が聞こえて
閉じかけた目を開くと
「おはようさん(笑)」
そう言って私を見つめて笑う
村上さんと目が合う…
あれ…?
これは幸せな夢の中のはずなのに…
私を呼ぶ村上さんの声も
向けられる笑顔も
すべてがなぜか生々しい…(汗)
だから恐る恐る…
「あの…これは夢ですよね…?」
なんてへらへらと現実逃避して笑ってみたら
「なんや…
まだ寝ぼけてんのか(笑)
しゃーないわな…
昨日はすばるの膝の上で爆睡しとったしな?
ここまで運ぶんも大変やったんやぞ?」
そんな衝撃の言葉が
村上さんの口から飛び出してくる…
やばい…
これはどうやら幸せな夢ではないらしい…(汗)
確かに私は昨日
渋谷さんとご飯を食べていて…
食べていて…
食べていて…
食べていて…?
恐ろしいことに私には
なぜかそこからの記憶がないらしい…(涙)