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君と回る世界

第2章 変わり始める日常


なんでバカなんだ私は…(涙)


そう今さら後悔した所で


口から出てしまった言葉は

戻ってきてはくれなくて…


驚いたように私を見つめる

くりくりの村上さんの目を前に

足がガクガクと震え出す…



でもそんな私に村上さんは



「そんならお前はどうやねん…(笑)

人に気持ちを聞くんなら…

まずは自分の気持ちからやろ…?

お前は俺のことが好きなんか…?」



なんて……

あり得ないことに


質問に質問で返すと言う

荒業を繰り出してくる……(汗)



予想外の展開にパニックに陥り



「いや……だから……私は…

うん…やっぱりいいです…!

今のは…

聞かなかったことにしてください…(笑)」



そうなんとか誤魔化そうと

頑張っている私の目の前に


村上さんのくりくりしたキレイな目が

近付いてきて…



「それはあかん。

自分の口にした言葉には

責任をもたなな(笑)?

ほやからはよ答えろ…花!」



なんて…


息がかかりそうな距離で

私を見つめる…




「…無理…(涙)」



「無理ちゃう!!

悩む時間はあと5秒や…

5秒のうちに言わんかったら…(笑)」



そんな言葉と一緒に更に顔は近付いて

私の頬を村上さんの手が包み込む…



どくん…どくん…どくん…


あぁ…ダメだ…

これ以上は心臓が持たない…(涙)



それでも……



「5…4…3…2……」



手加減なくカウントされていく

秒数に焦り…



「す…好きです…!

村上さんが好き…です!

ほんとすいません…(涙)」



そう仕方なく叫んだ瞬間



「何で謝んねん…(笑)」



そんな笑い声がして…

私の唇を柔らかい感触が包み込む…




私今…

キスしてる…



村上さんの息づかいを感じて

触れた唇から温もりが伝わって



身体中がふわふわと浮かび上がりそうな

むずむずした感覚に襲われる…



キスするのは

初めてじゃないのに…


こんな感覚は初めてで…



もうこれは潔く認めるしかない…



私はどうやら村上さんに


どうしようもなく

恋をしてしまっているようだ(涙)
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