第2章 変わり始める日常
花side
仕事が終わる時間が来れば
いつもならそわそわわくわく
幸せな気分に満たされるのに…
今日はなぜだか
少しもテンションが上がらない…
人は嘘をつくし…
人は簡単に人を裏切る…
そう分かっていたはずなのに
村上さんだけは…
あのきれいなくりくりした目は
嘘をつかないんじゃないか…?
なんて…
勝手に思い込んでしまったんだ…
なんてばか野郎なんだ私は…(笑)
さあ…家に帰ろう!
もう村上さんなんて
どうでもいいじゃないか…!!
私は一人が好きなんだから…
だからいつものように
お弁当とアイスを買って
期待なんてせずに店の外に
足を踏み出す…
案の定そこには
村上さんはいないし…
キラキラの笑顔もない……
よし……帰ろう!
そう思ってまた
足を踏み出そうとするのに
どうしてだろう……?
なんだかすごく悲しくて……
歩くことも出来ないや……