第1章 暗く淀んだ世界
プチ引きこもりな上に
人付き合いが嫌い…
その上人生で初めて付き合った人が
唯一消したい過去の岡村さん…
こんな私は女子失格だと
当たり前のように思っていた…
だから私の人生に
夜道を男の人と二人で歩くことなんて
絶対に無いと思っていたのに
現実の私は今
男の人と二人で夜道を歩いているんだから
人生は不思議がいっぱいだ…(笑)
「ここです…ここが私の家。」
そう言って立ち止まった場所は
村上さんが住むセレブリティなマンションとは
真逆の見るからにおんぼろアパートで…
そんな私の愛しのマイホームを
口を開けて見つめ
「…和風であじがあるええ家やな…(笑)」
そう言った村上さんの笑顔が
地味にひきつっているのは
私の気のせいでは消してないと思う…(笑)