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君と回る世界

第1章 暗く淀んだ世界


350円男…

改め村上さんのいれてくれたコーヒーは


温かくて良い匂いで

更には無駄に美味しくて



岡村さんのことやら

連れてこられた家の凄さやらで

すっかりと忘れていた空腹感を

がっつりと私に思い出させてくれて


私のお腹はその感情に正直に


"ぐぅ…"と悲鳴を上げる…(涙)




急いでお腹を押さえてみたものの

お腹は中々音を出すのを止めては

くれなくて…


「すいません…(涙)」


そう言って恥ずかしくて下を向く私に

村上さんは


「なんや…腹へっとったんか?

冷蔵庫に何か食うもんあるかな?」



なんて言いながら

真顔で冷蔵庫に向かおうとする…(汗)



だから今にも

立ち上がろうとする村上さんの目の前に

左手に握りしめていたコンビニの袋を開き



「大丈夫です!!

私お弁当持ってますから…って…あぁ(汗)?」



そう言いかけた私の目に

見るも無惨な愛しのアイスの姿が

飛び込んでくる…(涙)



あまりのショックに

放心状態の私の耳に



「ありゃ…これはもう食われへんな(笑)?

まぁ…でも弁当は無事そうやで…?」



なんて声が聞こえてきて

ゆっくりと顔をあげると



なんともキレイで

キラキラくりくりした瞳が


目の前で私を見つめていて…




文字通り…

心臓が喉から飛び出しそうになった…(汗)
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