• テキストサイズ

【R18】校舎内の秘密基地。 〈四葉 環〉

第3章 放課後の寄り道


7時限目の授業が終わり、帰宅の時間となった。


「俺がまおっちにキスする。」

さっきの環くんの言葉を思い出し、少し恥ずかしくなってしまった。

環くんはあんなことを誰にでも言うのかな…?


そう考えると少し心がモヤモヤした。


「まおっちー!行こー。」

そう言って環くんが声をかけてきた。

「うん!そう言えば環くんはお仕事…大丈夫なの?」

「おう。さっきいおりんに聞いてきた。今日はないって。」


い、いおりん…?いおりんって和泉くんの事だよね…??

環くんってあだ名付けるの…好きなのかな?(笑)


「まおっちー? 大丈夫?」

「あ!うん!行こうか!」


「四葉さん。あまり星野さんを振り回さないでくださいね。」

そう言って声をかけてきたのは、いおりん…じゃなくって!
和泉くんだった。


「和泉くん!お先に失礼します!」

「じゃーな。いおりん。」


「はい。あと星野さん。 同学年なんですから。 敬語も苗字呼びも必要ありません。」

「で、でも…和泉…一織くんだって!敬語だし…苗字呼びだし…」


「そうですね。では真緒さんと呼ぶことにします。」

「あ。はい!よろしくです!」


「まおっち。俺のこと忘れてない??行こう。」

「あ!環くん!ごめんね!それじゃ一織くん! また明日!」

「はい。では。」


私たちは笑顔で挨拶を交わし、教室を出た。


その瞬間…


女1「きゃー!!四葉くんっ!!!!」

女2「私と一緒に帰りましょう!!!!」


うわぁ…なんとなく予想はしてたけど、ここまでとは…

「た、環くん??」

彼の様子を伺うと…機嫌悪いですオーラを放っている。

「まおっち。ちょっと走る。」

そう言って 環くんはなんと…

私を横抱きにして、走り出した。

女3「え。四葉くん…なんで!!!」

女4「私の方が可愛いのにっ!!!」


別に環くんと付き合っている わけでもないのに…
なぜか浴びせられる言葉が痛くて、泣きそうだった。

泣いていないつもりでも、目元が潤んでいたのだろう。


「泣くなって。まおっちは誰よりも可愛いから。」

そう言って目元の涙を拭ってくれた。


「環くん。ありがとう…っ!」


私は満面の笑みを環くんに向けた。
/ 20ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp