第9章 帰還
「リヴァイ、調査兵団も以外と面白そうだろう?」
エルヴィンがふいに話を振ってきた。
その言葉に、辺りを見渡してみる。
先程まで1人で座っていた筈なのに。いつの間にか両サイドにエマとエルヴィン。向かい側にはミケ、モブリット、ハンジの姿。
皆楽しそうに、時折呆れたように。くるくると表情を替えながら会話を楽しんでいる。
「あぁ、悪くねぇ」
自分でも気づいていなかったが、騒がしいのは嫌いじゃない。
「改めて歓迎するよリヴァイ。これから世話になる事も多いだろう、よろしく頼む」
「リヴァイ、忙しくなるから覚悟しておいてよ?覚えてもらう事はまだ沢山あるんだから」
数日前まで命を狙っていた自分を、こうもすんなり受け入れてくれる。
エルヴィンの、そしてエマの言葉が素直に嬉しかった。
こんな時、なんと言うべきか。
……あぁ、そうだ。
覚えておくと、彼女に約束したんだった。
同じ兵団の仲間というのは、どうやらこの言葉を使うと良いらしい。
「……お前ら、ありがとうな」
第9章 END