第54章 団結と侵略
ゴォォオオオ―――
病院を出たあたし達は、バイクであるところに向かっていた。
先程、彼の携帯に極使天馬の人から電話がかかってきた。
"ドレッド頭のヤツを見つけた"
と。
彼は今、怒りに満ちている。
西村先輩の仇をとるためだ。
どんどん、速度メーターが上がっていく。
道という道を猛スピードで切り抜けた。
そして、たどり着いたのは線路の下のよく不良達のたまり場になっている場所。
何人かの人が倒れている。
その一番奥の、線路を支えるコンクリートの柱の下に煙草を吹かしながら男の人が座っていた。
確かにドレッド頭だ。
「テメーが清をやった南って奴だな?」
誠也君がバイクを降り、ゆっくりと彼に近付いた。
「誰?清って?……あぁ、昨日殺った金髪のクソよえー奴?」
チラリと誠也君に目を向けると、南はフィルター越しに煙草をの煙を吸い込んだ。
フ――――
煙を一気に吐き出す。
「テメェッ!!」
誠也君が拳を上げた。
「待て!!誠也君ッ!!」
すると後ろから声がした。