第53章 闇からの使者
宗次郎さん達と会った日の夜。
誠也君の部屋に極使天馬の人達が集まっていた。
誠也君の話を真剣に皆が聞いている。
あたしと勇人君はソファーに座って聞いていた。
「――で、夜叉(よそもん)が俺達を狙ってると。」
西村先輩が誠也君を見た。
「おぅ。」
彼はそう頷くと、煙草に火をつけた。
ゆらゆらと煙が上がっている。
「でもよぅ、なんで俺達なんだ?族ならいくらでもいんだろ。」
三善先輩が首を傾げている。
「んなもんわかったら苦労しねーだろ。」
「まぁ…そうだな。」
大川先輩の言葉に武井先輩が頷いた。
「でも、その堀田という男しか特徴が分からないのは問題だな。防ぎようがない。」
藤崎先輩が言った。
「なら、片っ端からやるか?」
「バカッ!!んなことしてたらきりがねーだろ。」
「お前はアホすぎ。」
三善先輩の言葉に大川先輩と西村先輩が呆れている。
「とにかく、今日から警戒すんゾ?兵隊達にも連絡回すんだ。"怪しい奴いたら俺に連絡しろ"…ってな。」
誠也君の言葉に皆が頷いた。