第50章 魅惑の仮面
「いずれアイツも西條会も潰れるんや。変なホームレス寄越してからに。まぁ………プチッと殺したけどな。」
クックッと江田は喉を鳴らした。
「さすが、わかがし。やはり、先導するのはわかがししかいませんね。」
部下がおだてている。
「当たり前や。あのジジイも早くくたばればいいものを。あの管、切り落としてやりたいわ。」
再び江田の額にシワが寄る。
今、彼は最高に気分がよくなっている。
隣に座るものとは反対に。
「今日も、お持ち帰りするわ……レイカ。」
レイカの肩に手を置いた江田が彼女の耳元で囁いた。
「……はい。」
彼に逆らうすべはない。
なぜならこの町の裏の王者だから。
彼女は小さく答えた。