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レッテル 1

第48章 神影




「なぁ、兄貴。」

「あ?んだよ勇人。」

爆鬼の件終えた土曜日の昼過ぎ。
ベッドで寝ている俺の背中を勇人が揺さぶった。

「むせいて何だ?」

「は?」

「だから、"むせい"ってなに?」

「なにってお前そりゃあ…―――」

言葉を詰まらせる。
はたして無知な小学四年生に本当のことを言うべきだろうか。
腫れた目蓋のしたから勇人をじっと見た。

「なんだよ、わかんねぇのか?なら、姉御に聞いてくる。」

「まてまてまて――。」

勇人が足を翻して歩こうとしたのを、急いで起き上がって肩を掴む。

彼女に聞くなんてとんでもない事だ。


「兄貴しらねーんだろ?」

勇人が訝しげな表情で俺を見る。

「いや、そうじゃねぇけどよ…。」

「じゃあなんだよ。」

「……まぁ、寝てるときに息子が吐き出すんだよ。」

「は?」

「だから寝てるときに――」

カチャ―――

「誠也君――」

「(ピー(自主規制))から液体出すんだ……あ。」

バサッ…―――

服が床に落ちた。
ドアを開けた彼女がジッとこちらを見ている。
訝しげな表情で。

「小学生に変なこと教えて――汚いッ!!」

バタンッ―――

タッタッタッタッ――

彼女が激しくドアを閉めて階段を降りていった。

最悪だ。

ベットに身体を埋める

「ふーん。」

状況が理解出来てない勇人は平然と部屋を出ていった。




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