第47章 極使天馬vs爆鬼
「うるせぇッ―――」
バコッ―――
彼の腹に辰川の蹴りが入った。
「ぐ……ぶはっ――。」
彼が血を吐き出した。
「あー……今何時だ?眠てぇわ。でもさ……。」
「はぁ?」
「………やっぱ、テメェ倒さねぇと眠れねぇんだよッ!!クソ野郎ッ!!」
バコンッ―――
辰川の下顎に彼の拳がめり込んだ。
「うぐぁっ―――」
辰川の上半身が反る。
「………ハァハァハァハァ……。」
彼が肩を揺らしながらそれを見ている。
「……殺してや………る。」
持ちこたえたと思った辰川がゆっくりと地面に崩れた。
目が白目を向いている。
「……死んだの?」
勇人君に縄をほどいてもらったあたしは、辰川に近寄った。
口に手を当てれば呼吸はしているみたいだ。
ドサッ―――
何かの音がした。
「誠也君ッ!!」
「兄貴ッ!!」
あたしと勇人君が彼に近付く。
彼は大の字になって仰向けで地面に倒れていた。
「わりィ、帰るの待って………眠てぇんだ。」
彼がゆっくり目を閉じた。
極使天馬に勝利の旗が上がった。