第47章 極使天馬vs爆鬼
バコッ――
バコッ――
バコッ――
「取られたじゃねぇかよッ!!」
橋谷は先程から何度も拳を降り下ろしている。
八つ当たりだ。
それを腕で大川先輩は受け止めていた。
腕が赤くなっている。
「やべぇな……つっても、やられるわけにはいかねぇわな。」
バコッ――
隙をついて腹を殴った。
バコッ――
バコッ――
バコッ――
「――っ!!」
何度も。
バシッ――
バシッ―――
バシッ―――
そして、足を狙う。
デカイ奴にはデカイ奴なりの戦いかたがある。
「クソッ―――。」
橋谷がしゃがみこんだ。
「もらったぁッ!!」
グシャ―――
「グフッ―――」
その隙に踵落としを橋谷の脳天に決める。
決まった。
決まった筈。
「テメェ――。」
だが、橋谷が立ち上がった。
こうなると、勝つ術がない。
先輩は額から汗を流した。
そして、橋谷が拳を上げる。
ドサッ――
だが、橋谷は後ろに倒れた。
「運も実力のうちって…やつか。」
口から流れる血を拭った。