第42章 チビと発熱にはご用心
穏やかな顔をした彼が、あたしのパジャマを外していく。
なんだか恥ずかしくなって、思わず笑ってしまった。
すると、彼があたしの首に顔を埋めた。
くすぐったい。
くすぐったいけれども嬉しい。
あたしは彼の頭を撫でた。
それから、彼は呼吸を乱し汗を流しながらあたしを乱していく。
その姿が愛しくて、
風邪なんか、
頭痛なんかどうでもよくなった。
痛みもない。
心地いい感覚が身体を走るだけ。
愛してる。
そう言わなくても、
彼からは愛を感じる。
本当の愛は、
口で表さなくても心で通じあえる。
それを彼から学んだ。
初めて好きになったその日から。