第42章 チビと発熱にはご用心
「いいよ…しても。」
あたしは小さく答えた。
なに言ってんだあたし。
仮に病人ですよ!?
絶対に
"風邪ひいてんのになにバカなこと考えてんだ、コイツは。"
そう言って引かれてるに違いない。
今更ながら後悔した。
でも、彼の肌が恋しいのは事実だ。
八割は彼と身を重ねたい。
でも、あと二割でなんとか…。
あたしは恐る恐る彼を見た。
すると、彼は顔を真っ赤にしている。
それを隠すように大きな手で顔を覆った。
でも、耳は真っ赤。
そこまで怒っているのか。
あたしは、うつむいた。
"別れよう"
て、言われたらどうしよう。
涙が込み上げてくる。
あたしは見られないように顔を隠そうとしたら彼に両手で顔を掴まれた。
そして、重ねられる唇。
彼が何度も角度を変えてキスをした。