第39章 日本男児達の逆襲
でも、どうしてあたしここに――
あぁ、そっか…。
彼が――
あたしも彼の背中に手を回した。
「ごめんな…俺のせいで恐い思いさせて…ホントにごめんっ!!」
耳元で彼が言った。
「…ううん、誠也君のせいじゃないよ。」
「桜…。」
彼があたしを離した。
ジッとあたしを見つめている。
アザだらけの顔が――。
「助けに来てくれてありがとう。」
あたしは笑った。
「………だから、その顔反則だって――。」
彼が手で顔を隠した。
間から見える頬がほんのり赤い。
「だって…嬉しかったから。」
「桜…。」
彼が手を退けた。
「好き。」
たまには自分からキスをしてみようと思った。