第39章 日本男児達の逆襲
「……んぅ……。」
目が覚めると見覚えのある天井が目に入った。
目の前で金色の髪が揺れている。
「兄貴!!姉御が目覚ました!!」
勇人君だ。
ドアに向かって叫んでいる。
ドタドタドタ―――
その瞬間聞こえてくる階段を上がる足音。
それは部屋の前で止まった。
バンッ―――
「桜!!」
突然開かれる扉。
赤い髪をした愛しい人がいた。
一番逢いたかった人。
涙が溢れてくる。
帰って来れたんだ。
心が喜びで満ちている。
「よかった――。」
彼はあたしの所まで来るとあたしを抱き締めた。
「俺…見たいテレビあるからしたで見てる。」
そう言って勇人君がドアを閉めて階段を降りていった。