第34章 敗北
「また、新しい奴か。」
先輩が男を睨み付けた。
「A monkey is gloomy.(猿が、鬱陶しい。)」
バコッ―――
「ぐっ――かはっ―――」
状況が分からなかった。
一瞬、男が手を離したかと思うと、男の拳が先輩の鳩尾にめり込んだ。
「Oh, it is troublesome.(あぁ、めんどくせぇ。)」
バコッ――
バキッ――
そう呟きながらも先輩をどんどん殴っていく。
先輩はみるみるうちに血だらけになっていった。
「クソがっ!!」
先輩が殴りかかる。
バシッ―――
男は腕で受け止めた。
「Don't attach dirty blood.(汚い血を付けるな。)」
グシャ――
「ぶふっ―――」
男は先輩の頭を掴むと膝で顔を潰した。
先輩の鼻から血が出る。
ドサッ―――
先輩は崩れ落ちた。
「Worst. It became dirty.(最悪。汚れた。)」
ズボンを見ている。
グシャ―――
「Waste. Do what(グズ。どうしてくれんだ?)」
先輩の頭を足で踏みつけている。
でも無表情。
先程から顔色ひとつ変えない
何をしても。
「………くっ……クソが!!」
バコッ―――
先輩の拳が股の中心に食い込んだ。
「………Die.(死ね)」
グシャ――ゴキゴキ――
「ぐぁぁあああ!!」
男が先輩の左腕を踏み潰した。
先輩が悲鳴をあげている。
「やめて!!ついて行くからやめて!!」
あたしは男の腕を掴んだ。