第33章 恐怖再来
「そういや、さっき何言いよったん?」
「え?」
「黒人がどうたらとか。」
煙草を吸いながら彼が言った。
「…うぅん、なんでもないよ。」
嘘をついた。
あたしにでも分かった。
あの黒人(おとこ)が強いって事が。
笑っていたけど、あの仮面の下に何かを隠している。
恐ろしい何かを。
考えるだけでゾッとした。
そして、裏路地を歩いて行く。
人通りはないけどこっちの方が近いからだ。
「今日、晩飯何にする?」
煙草を揉み消しながら彼が言った。
「ハンバーグ。」
笑顔で応える。
「It is good.I am also a hamburger lover.(いいね。俺もハンバーグ好きだ)」
すると建物の横から声がした
「誰だ!?」
誠也くんが叫ぶ。
「Don't be excited so much.(そんなに興奮するな)」
暗闇からゆっくりと人が出てきた。