第33章 恐怖再来
「Oh、そうデスカ。」
そう言うと彼は身体を上げた。
そして、あたしと誠也君を交互に見た。
「Are You a couple?(カップルですか)」
笑顔で尋ねてきた
「……Yes.」
あたしは脅え気味に応えた。
「そうデスカ。ユーはvery cuteネ。それにYou two look like a wonderful couple.(あなた達は素敵なカップルに見えます)」
ポンポンと大きな手が頭に触れる。
「See you later.(さようなら)」
そう言うと彼は歩いていった。
「なんだ、あの外人。」
不機嫌そうに男の後ろ姿を見ている
"通り魔"
とは言えなかった。