第29章 紫の特攻服
ゴオォォォオオ―――
ヴォンヴォンヴォン―――
ギアとクラッチを器用に使い彼がコールする。
すると、周りの人も続くようにコールを決めた。
今、国道を彼等は走っている。
その為、何十台以上の車が進行するのを阻止されている。
もちろん信号が赤だろうが彼等には関係ない。
通行人が怯えようが、車の運転手が怯えようが関係ない。
彼等は今、"国道の支配者"なのだ。
ヴ――――ウ―――
遠くの方で無数のサイレンが聞こえてきた。
警察だ。
赤いランプを光らせ、何台ものパトカーが後ろから迫ってくる。
「お前ら退かんか!!」
男の怒鳴り声がスピーカーから響く。
ケツ持ち役の人達がパトカーの進行を阻止しているのだ。