第24章 男の中の男
「あいつのいう通りにした俺がバカだった。」
彼はベットで拗ねている彼女を見ながら呟いた。
今更ながら彼は後悔した。
だが、事が事だけに挽回するよちがない。
しかたなく煙草をくわえると、ジッポーで火を着けた。
彼は考えていた。
どうやったら彼女の機嫌をなおせるか。
美味しい料理でも作ればなおるだろうか。
いや、そんな単純ではない。
「………。」
しばらくすると、拗ねていた彼女が身体を上げてこちらを見た。
「…どうした。」
口を聞いてくれるか分からないが、一か八かで尋ねる。
「………。」
やっぱり聞いてくれない。
「……………お腹すいた。」
彼女は一度顔を下に向けると再び顔を上げて呟いた。
でも、目は見てくれない。
「わかった。なんか作ってやる。……の前に服きろ。」
「うん。」
彼女は頷くとゆっくり服を着はじめた。
なんだかその姿が色っぽい。
思わず息子が反応してしまいそうになる。
それを悟られる前に部屋を出た。