第14章 復讐と鬼神
「ん…。」
目が覚めると見馴れた天井が目に入った。
ここは…彼の部屋だ。
「桜……。」
彼が手を握ってくれていた。
そういえば服も着てるし体の手当てもしてくれてる。
「病院に行こうと思ったけどさ、お前恥ずかしいだろうと思って。俺よく喧嘩で怪我するから手当てとか得意なんだよ。…まぁ、服は俺のジャージだけど――」
そう言うと彼は頭を掻いた。
「ありがとう、すごく嬉しい。」
あたしは湿布だらけの顔で笑った。
「恐かっただろ?」
「うん――でもね、誠也君が来てくれてすごく嬉しかったよ。」
「そっか。」
「あのね。」
「うん。」
「愛してます…すごく。」
あたしはハニカミながら言った。
「俺も愛してる…すごく―――つか、その顔反則すぎんだろ。」
彼は頬を赤くしながら頭を掻いた。
「だって…恥ずかしかったから――」
「………ごめん。」
「え?」
「一回だけ…。」
「……うん。」
彼はゆっくりベットに入った。