第2章 転落
あたしの高校は5月になるとふれあい合宿がある。
1年生だけの合宿なので誠也君には会えない。
それは寂しいが、友達と一緒にいれるのはうれしい。
今はそれの話し合いだ。
班で別れて話あっている。
あたしの班は麻央、
中原 遥奈(なかはら はるな)さん、
山中 拓海(やまなか たくみ)君、
松崎 竜樹(まつざき りゅうき)君、
吉田 直人(よしだ なおと)君の6人班だ。
中原さんはわりとおとなしそうな人だ。
山中君と松崎君はやんちゃっぽい人で見た目が派手だ。
吉田君は眼鏡をかけていて背も高く秀才という言葉が合いそうな人だ。
「じゃあさ、誰がリーダーになる?」
茶色のウェーブした髪をかきあげながら麻央が言った。
「俺パース。」
携帯を触りながら山中君が言った。
「俺も…つーか、吉田がいいんじゃね?」
「いえてる、竜頭いー。ハイ決定。」
松崎君が言った言葉にニタニタ笑ながら山中君が言った。
「そんなかってに決めちゃっていいの?」
あたしは二人の意見に賛成出来なかった。
まだ吉田君の意見を聞いてない。
「いーのいーの、こいつ無口だし何も言わねーから…なっ?よ・し・だチャン♪」
山中君は吉田君の肩に手を置くとニヤリと笑った。
「でも!!本当に吉田君いいの?」
「………別に。」
吉田君はそれだけ言うと本に目をやった
「あれ?お前何?吉田にきがあるわけ?」
ニヤニヤと松崎君があたしを見てくる。
「ないし!!」
あたしはムッときてバンッと机を叩いた。
「まぁまぁ、さくちんが可愛いからって苛めてんじゃないよ松崎」
麻央はあたしをなだめながら言った。
「は?ばっ…ちっちげーし。別に好きじゃねーし。」
松崎君はテンパりだした。
「竜、誰もそこまで言ってねーよ。」
山中君がそう言うと松崎君は真っ赤になった。