第57章 屈強な男達の闘い
バコオォォオオン―――
ドアが勢いよく吹っ飛んだ。
ドアだけじゃない、壁も吹っ飛んでいる。
爆弾だ。
「ワイのアジトがムチャクチャや。修理代高くつくな。」
藤堂が頭を抱えている。
しかし片手は拳銃を持っていた。
「おうおうお揃いでお出迎えご苦労さん。」
豹柄の派手なコートを羽織ったスーツ姿の江田が、ヘラヘラと笑いながら中へ入ってきた。
「お、赤助もおるんか。手間省けたわ。」
次に堀田が中へと入ってくる。
「堀田ァ……。」
誠也が堀田を睨んでいる。
「江田、お前は今日ここで終わりだ。」
カチャリ―――
宗次郎が銃口を江田に向けた。
「終わり?おどれはこれみても言えるんかいのぅ。」
そう言って部下に合図した。
そして、抱き抱えて眠る少女が連れてこられる。
「――っ!!」
皆が目を見開いた。
なぜここにいるのか…と。
しかし、スヤスヤと眠る少女はその事を知るよしもない。
「終わりはおどれや……宗次郎。」
ニヤリと江田の口角がつり上がった。