第10章 心配
そしてバレンタイン当日。
部活後俺は女子に囲まれてしもた。
白石「ホンマおおきに」
貰うチョコはどれも包装からして手作りが多い。
一応用意した袋は既にいっぱいや。
きみサンからは去年と同様、皆で分けてやって持って来た市販のチョコやった。
それでもやっぱり嬉しいもんは嬉しい。
今日たまには久々に一緒に帰ろ思ったんやけど…
佐々木「えっと…こんなんしかあらへんけど…」
チョコを欲しがるギャラリーに市販のチョコを渡しとるんや。時間がかかりそうやな…
ウチの連中はいいとして、
ギャラリーに渡しとんのを見んのは…複雑や。
女「あの…付き合うて下さい!」
俺はさっきから告白ばっか受けとる。
こんな大勢の前で言うやなんて、きみサンやったら…無理やろな。
白石「ありがとうな。せやけど俺そういうん…考えられへんのや」
と、俺は皆に返す。
女「何でです?!もしかして…好きな人でもおるんですか?!」
…突っ込むなぁ、この子。