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【刀剣乱舞】天使の梯子に届かない

第6章 きょうだい 其の貳



「刀装も作ったから…うん、自由時間ですね!
わたしはリビングに行ってみることにしますけど、清光はどうします?」
「俺は支度しようかな。また後でね!」
「はい!また!」

清光は用意に時間をかけるタイプみたいですね。
…女子力…。
ちょっと心が痛むというか、悲しくなります。
そんなことは適当な場所に置いておいて、燭台切や短刀組の所に行きましょう!
リビングに着くやいなや、今剣がぴょんぴょこ跳んできました。

「あるじさまーっ!」
「わっ、とと。今剣、間違いなくわたしのこと好きですね」

むぎゅーっと抱き着かれるとやっぱり嬉しいですね。

「はい!だいすきです!
きょうはなにしてあそぶんですか?」

遊ぶのが決定していました。

「どうしましょう…走り回って怪我をするのは避けたいですし、用意もありますから…」
「ぼくはあるじさまのおそばにいるだけでまんぞくですから、なんでもいいですよ!」

何でもいいが一番困るという、主婦が夕飯のメニューを夫に聞く気持ちがわかります。

「今日はゆっくり、ごろごろしていましょうか」

結局遊ぶような内容も思い付かず、ごろりとテレビの近くに寝転がりました。

燭台切と乱は姿が見えませんね。
あの二人も外見に対する拘りが強いタイプなのでもう用意を始めているのでしょうか。

「薬研はーゆっくりー用意をする性格、なのでーすか?」

同じような位置でごろごろしながら、テレビを見る薬研に聞きます。
みんな最初はテレビに関心がいくようですね。

「いや、他の奴等が早いだけだ。
もうしばらくゆっくりしても余裕があるくらいだぞ」
「そうなんですね…ふぁ、あー」

欠伸が出ました。
眠いなぁと思いつつごろごろしていたら、隣でごろごろしていた今剣と顔を見合わせました。

「あるじさまーぎゅってしてください!」
「いいですよー」

抱き枕みたいにするだけでこんなにも喜んでくれるなら、わたしは何度だってやってあげますよ。
主にわたしのためにですね。

「どれ、大将。俺っちも仲間に入っていいか?」
「あるじさまにさわらないならどうぞー」

何故か今剣が答えました。

「そう連れないこと言わないでくれって」

薬研に背を向ける様にして寝転んでいたわたしの、背中に抱き付くように横になる薬研。
わたしの腕の中にいる今剣のほっぺたをうりうりと指で押しながら笑っています。
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