第4章 雪辱は必ず果たそうと
「それでは、今日の予定を言いますね!」
リビングでこんな話をするとアニメの秘密結社みたいですね!
最近色々な時間帯の色々な子供向けアニメを網羅してしまっているので、例えが子供向けアニメばかりですね。
「まずは出陣、ですね。
維新の記憶…函館という場所です」
出陣…苦い記憶です。でも、やるしかないです。
「敵と同じ数でこちらも行けば負けることはないですし、怪我をする確率もほぼゼロです。
それでも正直…余裕を持ってこちらが大勢で行けたらよかったのですが…半分、二人は資材を集めるための遠征に行ってほしいんです。
遠征に行って資材を貯めておかないと、刀装が作れないですし、もし怪我をしたら手入れができないんですよね…」
全戦力で戦えたら、それ以上のことはないのですが…。
その全戦力が怪我したら、ですから。
「あるじさん、誰が出陣するの?」
乱の言葉にごくりと唾を飲みます。
きっとみんなにとっては、自分が出陣するかどうか、それだけが重要なんでしょう…。
誰が命を危険にさらすのか、が。
「隊長は…清光。お願いできますか?」
「俺が隊長?…うん、わかった」
…。
「もう一人は…立候補で!出陣したい人ー!」
はーい!と仲良し短刀二人が手を上げました。
「燭台切はいいのですか?」
「大きめの刀ばかりよりも、短刀を入れた方がよさそうじゃないかな?」
「確かに…!それじゃあ、遠征の隊長は燭台切、あなたにお願いします」
「オーケー、任せて!」
ぐっと親指を突き立てあいました。
「あるじさま、ぼくらはどっちにいくんですか?」
「う、んーと…じゃんけん、とか…?」
じゃんけんは知っているようで、二人はぱっと、じゃんけんぽん!と言いました。
「勝った方が出陣、負けたら次の時です!」
「やったー!かちました!」
「負けちゃったぁー…」
今日の出陣は今剣が勝ち取ったみたいです。
「今剣、乱、頑張ってくださいね!」
元気よくはい!と同時に返事が来ました。
「それではみんな、準備ができ次第玄関へ!」
ばらばらと部屋を出ていく中、わたしはそっと清光の服を掴みます。
清光はぴたりと止まって、みんなが出ていくのを見届けて振り返ります。