第4章 雪辱は必ず果たそうと
燭台切はわたしの押しに負けて、というより子供っぽさに負けて笑ったのかもしれませんが。
「それじゃあお願いするね」
「はい!お任せください!」
ふざけて敬礼しあって、清光はまだ踏み洗いしてないので部屋の中に入って燭台切が清光のいた所に。
サンダルを脱いで洗濯物にまずは右足。冷たい…。
足踏みする度ばしゃばしゃと水が音を立てます。
くせになりそうです…!
「そうです清光!みんなの足を拭くタオル、とってきてもらえますか?」
「わかった!すぐ取ってくるね!」
ぱちゃっ。
まだまだたくさんありますし、頑張らないと!
洗濯物を干したら、ちゃんと休憩を入れて、元気になったら出陣…その間、報告の…何かしらの紙にまとめないと…?ですね。
ぺちゃ、ぱちゃ。
何をまとめればいいのかわかりませんが…仲良くやれていますみたいな、現状の報告をすればいいのでしょう。
っばしゃ。
「え…」
短刀二人が、何故か一緒に洗濯物を踏んでいます。
「あのっ」
「ボク、疲れてないよ。平気」
「ぼくもまだまだ元気です」
わたしは朝と同じように手を握られます。
「あるじさまのためにがんばります!」
「ボクもボクも!…さっきは、放り投げちゃってごめんなさい」
「ずるいことしたぶん、いっぱいがんばります!」
清光と燭台切はこっちを見て笑っています。
…ああ、さっき何か引っかかったのは、このことだったんですね。
「よーし!それではこのまま全部踏み尽くしちゃいましょーう!」
おーっ!と返してくれて、わたし達ははしゃいでお喋りしながら洗濯を続けました。
清光と燭台切が本当に足が棒じゃないかと思うほどに疲れたわたし達が踏んで踏んで踏みまくった洗濯物達を干してもらって、
「お洗濯完了ですねー…!」
と、部屋の方で『ばたんきゅー』が人の形を得たようなわたしが大きな声を頑張って出して言いました。
「あー…みんな、よーく、頑張りましたー…うー…」
意味もない声を出さずにはいられません。
足の筋肉が悲鳴…いや、断末魔ですよ。
9時…よりも前をこの部屋の時計が表しています。
い、以外にも本当に短刀二人が元気でよかったです。
流石は刀剣男士、ですか。