第2章 夢見る日々はきっと
最後までおおはしゃぎで、買い物よりも疲れちゃいました…。
清光達はお風呂に行って、わたし達は歯磨きをして後は二人を寝かせるだけです。
乱はまだまだ起きていられそうですが今剣が眠たそうです。
今は午後9時半くらいです。
先に眠そうな今剣の部屋へ行き、布団を用意して寝かせるとすぐ夢の中でした。
乱の部屋まで来て、布団に入らせるところまではいいのですが、ちっとも眠る気配がありません。
「乱は眠くないんですか?」
「そうだねー運動とかしてないからかな?」
全く眠くなさそうですね。しかし困りました。
夜更かしはダメですから寝かせないと…。
「あるじさんは、どうして名前を教えるの?」
乱がそう問います。
「…?名前は教えるもの、ですよね?」
「でも…うーん、それはそうだけど…うーん?」
どうして名前を教えるのを不思議がるのでしょう?
「あるじさんに何かあるなんてこと、ボクは絶対させないししないけど…誰彼構わず名乗るのはやめてね」
「はい…?」
乱は知らないなら知らないままでいいけど、と言いつつも、でもあんまり名前を言わないでと言いました。
それから少し雑談をしていたら、乱が欠伸を1つ。
「暗い部屋にいたら眠たくなってきたなぁ…。
もう寝られそうだから、あるじさんはゆっくりしてきてぇ…」
欠伸をしながら乱は言いました。
気になること散々、言うだけ言って寝ちゃうんですね。
やっぱり幼いので夜は早くに眠くなるというのもあるのでしょうが。
「はい、それじゃあおやすみなさい、乱」
「おやすみなさい…」
そっと部屋を出て来ましたが、どうしましょうか。
わたしも寝るべきなのでしょうが、清光と燭台切はどうするんでしょう?
それに喉も渇いたし、何か飲み物が欲しいです。
ちょっとリビングに下りてみますか。
乱の部屋の壁掛け時計を見ましたが、11時になりそうでしたし、清光はもう部屋ですかね。
眠るの、もう大丈夫みたいでしたし、心配はいらないでしょう。
…本当に、望んだ通り、祈った通りで、願った通りに、もう随分とあったかいお家で…。
わたしは家の中なのに冷たい気がする夜の廊下の空気に心地よさを覚えながらリビングへ行きました。
あれ、電気が点けっぱなし?
リビングに来てみたら、清光がお風呂に入るときには消えていた筈の電気が点いていました。
…どういうことでしょう?