第2章 夢見る日々はきっと
「主、あーん」
「えっ、えとっ」
「…俺からは食べられないの?」
「ちがっ!あ、あー…ん」
白米美味しいですね。わたしは白米が好きでふりかけとか買いませんでしたが、次のお出掛けでは買いましょうか。
「あー」
おやおやです。催促されてしまいました。
わたしは清光のお茶碗から一口分のご飯を運んであげます。
これだけで幸せ一杯ですって顔をしてお礼をいうと自分の座っていた席に戻る清光。
「何笑ってるんですか燭台切!」
「何もないよ、楽しそうだなーって思っただけ」
にまーっとされてすごく恥ずかしいですよ!
むーと燭台切を見ていたらふと、今剣に目が留まりました。
肉じゃがは完食して、後はご飯が少しとサラダ…が、ほぼ全く手をつけられていませんね。
好き嫌いが少なそうなごまドレッシングを少しだけかけてあるのですが…。
「今剣?」
どきりとしたのか、びくっと肩が揺れました。
「な、なんでしょう?」
「野菜も食べないとだめですよ?」
「うー…」
今剣だけが食べ終えていないのですよね。
「今剣、残さず全部食べられたらあめ玉を1つあげますよ」
「ほんとうですか!?よ、よーし…」
みんなが見守り応援する中、大きな一口。
ごくん!と飲み込みました。
しゃきしゃきとした野菜が次々と今剣の口に入り、歯で千切れ、喉を流れました。
最後に残っていたご飯を食べて…。
「ごちそうさまでした!」
元気よく、大きな声でそう言った今剣の頭を撫でたり褒めたりとみんな大喜び!
わたしはキッチンの戸棚?にあるあめ玉の中から1つ取って、今剣に渡しました。
「約束のあめ玉です!蜜柑味ですよ!」
わぁー!とオレンジのきらきらするあめ玉を袋越しにぎゅっと握った今剣。
「ありがとうございます!
あした、おやつのときいっしょにたべます!」
さて、みんな食べ終えたところで後片付けですね!
自分の食器は自分で運び、自然に役割分担して食器類を洗います。
みんなとっても仲がいいですね…その輪の中に自分がいるのがすごく幸せです!
「ところでお風呂はどうしますか?
清光は大丈夫かと思いますが、使い方わかりませんよね?」
「お風呂っ!?ボク、あるじさんと一緒がいい!」
「ぼくもあるじさまのおせなかながしたいです!」
「髪の毛とかお肌の話したーい!」
きっと二人はあの広いお風呂をみたら驚きますね!