第2章 夢見る日々はきっと
「いいな~…じゃあボクはあるじさんの頭、撫でてあげるね!」
「えっ?わわっ、ありがとうございます!」
もうみんなお団子食べきったみたいです!
甘くておいしかったですね。
「それじゃあぼくはあるじさまのひざのうえにいきますよ!」
「は、はい!ぎゅうぎゅうですね!」
「大人気だね」
燭台切から微笑ましそうな顔を向けられちゃいました。
「燭台切も来ます?来ます?」
「うーん、そうだね、折角だし」
今剣が膝の上に来たので空席になった隣に燭台切は座りました。
「座ってても、近くに来ると大きいですね…」
「君はもっとご飯を食べてよく寝たらいいんじゃないかな。ちょっと細すぎるよ」
「そうなんですか?へぇ…」
そんなに痩せているのでしょうか…?
お世辞だったんでしょうか…ううん、わかりません。
そのままぐだぐだと話して、その内乱は寝転んでいたり、清光は机に伏せたまま眠っていたり、今剣はわたしの膝の上に乗ったまま机に突っ伏していたり…。
眠るのが怖いっていうことはなさそうですね!
眠れないーってなる人がいなくてよかったです。
「みんなが寝ていたらわたしもちょっと、眠たくなってきました…」
くぁ、と欠伸が出てしまいます。眠気でぼーっとしてきました。
「燭台切はどうしますか…?」
「僕は起きてるよ。暫くしたらみんなを起こしてあげようかな」
「わかりました…あ、寝転びたいんですが、今剣が寝ているので、そうっと床に移動させたりできますか?」
「そのくらいお安いご用だよ、任せて」
燭台切は今剣を自分の隣…わたしとは燭台切を挟む位置に寝かせました。
自分より年下の子の寝顔っていいですね、かわいい。
「それでは…おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
目を閉じてゆっくり呼吸をしていると、あっという間に意識が遠のいていきました。
ゆさゆさと体が揺らされています。
乱暴にされてるわけでもないし、乱雑に扱われているわけでもないし…心地いいです。
でもどんどん揺れが強くなってきて殆ど覚醒してきました。
「…起きて」
自分よりずっと低い声に吃驚して目を開けると、天井と燭台切の顔。
「おはよう、もう日が落ちてきたよ」
「おはよー、ございます…」
わたしは頭の下に違和を感じて、手で探ってみます。
枕?みたいなものが…疑問だと訴えるように燭台切を見ても微笑んでいるだけです。