第2章 夢見る日々はきっと
「燭台切は、仲のいい人とかいますか?」
「そうだね…貞ちゃんとか伽羅ちゃんとか…何人かいるかな」
幸せそうな顔をして、仲良しなのが伝わってきてこっちまで嬉しくなります。
「広めの部屋がまだ残っているので使いますか?
1階にもちょっとだけですが空き部屋がありますし、部屋は早い者勝ちです!」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
「わかりました!あっここの突き当たりの部屋とかはどうでしょう!」
ちょっと広めの部屋で、ベッドがないので寝具は布団ですね。
乱の(大兄弟らしい)部屋は兎に角広い畳の部屋でしたが、こっちはフローリングにマットで、何故かハンモックが付いています。
「うん!ここにするね。荷物が届いたら着替えてりびんぐ?に行けばいいんだよね」
「はいそうです!そうだ、ここの機械で暗証番号と指紋を登録して鍵をかけれるんですけど、触ったら機械が説明してくれると思うので、興味があれば設定してみてください!
それじゃあ先に降りて待っていますね!」
燭台切とも別れて一人になってしまいました。
言い忘れていましたが清光と今剣はテレビ(やはり子供向けアニメです)を見ながら待ってもらっています。
そうだ、乱の部屋は大部屋なのでロックする機械はついてませんでしたね。
他の人の部屋は開きませんよーって説明しなくては。
「あっ、乱!」
「あるじさん!」
これは偶然、階段前でばったり会ってしまいました!
わたしはロック(音楽じゃないですからね)についての説明をしながら乱とリビングへ。
今剣はわたしが来たのに気付くや否や冷蔵庫の前へダッシュ。
「あるじさま!もうだしてもいいのですか!?」
「燭台切がまだですから、お店の袋の中を覗かないで机に持っていくだけならいいですよ」
今剣は「わかりましたみません!」と言い、透明のパック?が入っている袋を掲げて机に持っていきました。
うずうずしながらも見るのを我慢できているので偉いです!
清光はテレビに夢中でかわいいです。
「乱、飲み物の用意一緒にしましょうか」
「はーい!」
乱はジュースやお茶を出して、わたしはコップに氷を入れたり、手や口を拭く用に布巾なんかを用意しました。
あっ、足音が近付いて来ましたよ!