第2章 夢見る日々はきっと
清光の『焼いてないふわふわのままの食ぱんを食べてみたい!』という希望から、生のままの食パンを食べることにしました。
パンの耳までもふもふです。
今剣はアニメの盛り上がりで興奮しているみたいですね、いつの間にか立ち上がってぴょんぴょん跳ねたり、足踏みしたりしてます。
主人公が悪者を空の彼方まで吹っ飛ばしてしまう展開はお約束なのですが…、お約束というのは、面白いからお約束になるわけですし、きっと面白いんでしょう。
清光もテレビに夢中で、パンを食べながらずっとテレビを見ています。
清光は何だかお兄ちゃんぽくて、今剣は弟みたいで、本当に…兄弟ができたみたいです。
少しして、わたし達は食パンを食べ終えました。
「ええっと、刀装作りはわたしが勝手に説明しても問題ないと思うので、わざわざ仕事に追われているこんのすけを呼び出さずにやっちゃいますね!」
わたし達は刀装部屋…?とでも言うのでしょうか。
そこへ向かいます。
「刀装ですが、わたしには作れません!」
「えっ!?どういうこと!?」
「あるじさまにつくれないなら、いったいだれが…!?」
さっきのアニメの次回予告が尾を引いていますね。
『一体誰が…!?』の辺りが特に。
「刀装は、刀剣男士が自ら作るそうなんです。
資材をこねこね?して、丸くして磨くとできるそうです。
時間は全然かからないそうなので、やってみましょう!」
二人に資材を渡して(資材は本丸内の資材と書かれたプレートがついている箱を開けると取り出せます。どういう原理かはわかりません)、早速刀装作り、開始です!
丸い形を作るのはすぐ終わりましたが、磨くのはちょっとかかるみたいですね。といっても、鍛刀みたいにはかかりませんが。
「できたよ主!」
「ぼくもできました!」
二人とも白っぽい刀装を持っていました。
その中には同じ、小さなお人形みたいな…鍛刀の時に見た小人さんの仲間みたいな子が眠っています。
全く同じものができたみたいですね!
「わぁ!すごいです!これ、難しいらしくて、失敗してもおかしくなかったんですよ!」
いきなり成功しちゃって、本当に吃驚です!
わたしは天井まである棚の、丁度わたしの目線くらいのところに2つを並べて置きました。
棚にはクッションが規則的に置いてあるので、それに合わせて置けということなのでしょう。