第2章 夢見る日々はきっと
お人形遊びのお人形みたく、色んな服を着せられて、着替えだけでものすごく疲れたので、次に着せられる服で決定に。
「…あの」
頭に何か飾りもつけられて、やっとお着替え終了。
「どうしてこんな服を…」
「うーん、まだ着せてなかったから?」
わたしは本当のお人形みたいな服を着せられてしまいました。
着るのも大変だったので、もう脱ぐ気が起きません…。
わたし一人では、背中の固めのチャックを動かせなさそうですし…。
「わたし、この服を着こなせるくらいかわいくも幼くもないと思うんですけど…」
「似合ってるってば!」
「清光がいうなら…」
ちょっと苦い笑顔でわたしは頷きました。
楽しそうな清光が見れるだけでよしとしましょう。
「それでは主さま」
「あったんとう…ですね!」
昨日案内と説明だけで何も触れなかった鍛刀部屋へ。
鍛刀部屋にはやっぱり、背中とかについてる小さいつまみとかネジを巻いたりしたら動きそうな小人?さん(背中にネジがついてたりしませんよ)が。
「政府の方から資材が余分に送られています。
今後は出陣、遠征などで自力で集めてください。
それで、これらの資材を…」
こんのすけは資材を小人さんに渡しました。
するとせっせと働き出す小人さん。
「資材があればほぼ無限に鍛刀が可能です。
ですが、政府は刀を集めることに執着し、刀剣男士達を無理に出陣させたりする審神者が現れる可能性を危惧しているので、刀剣男士の顕現には限度があります。
50振り…それよりは刀剣男士を顕現させることはできません」
「その話政府で聞きましたね。
確か…『ブラック本丸』と呼ばれるそうで」
清光はブラック本丸という言葉が聞きなれない様子で首を傾げています。
こんのすけはこくんと頷きます。
「それから、必ず近侍と一緒に行ってくださいね」
「わかってます、うん、わかってますよ!」
「それと、特別に今回は、こちらをお使いください」
「…?あ!手伝い札ですね?
こんのすけが呼び出されて一瞬で鍛刀や手入れが終わる道具…ですよね」
政府…手入れの時こそ、これをくれたらよかったのに…。
ううん、文句を言ってもしょうがないですよね。
もう、終わったことなんですから。
わたしが近付くのに気が付いた小人さんは作業を止めて近寄って来ました。かわいい。