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~蜜の音、甘い声~【R18】

第1章 ~初夜の声は、さらすもの。~



約束してくれた言葉の通り、
孝一さんは、
私のことをとても大切にしてくれた。

「君は僕の奥さんになる人だから。」と
いつも守ってくれて、

デートの帰りはいつも家まで送ってくれ、
母に挨拶をしてから帰っていく。

女手一つで私のことを育ててくれたからか
しつけに厳しい私の母も
すっかり孝一さんのことを信頼し、
「孝一さんと一緒」といえば
安心して送り出してくれるようになった。

…孝一さんのご両親とは
お見合いの時にお会いしたきりだけど、
お見合いだから、
どんな家柄なのかくらいは
知っている。

北の方の、古い街の、代々続く旧家らしい。
宮大工として歴史あるお家らしく
由緒正しいお家柄。
孝一さんはその家の長男で、
いずれお家を継ぐことになるんだろう。

「はるかちゃん、
結婚したら僕の故郷で暮らすことになるけど…
僕についてきてくれるかい?」

そう言われた時も、何の迷いもなかった。

「もちろんです。
孝一さんのお家に嫁ぐには
私は未熟者すぎるけど…
お義母さんに習って、頑張ります。」

そう言った私を
孝一さんはギュっと抱きしめて

「はるかに出会えて、俺は幸せだ」って
言ってくれたっけ。






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