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~蜜の音、甘い声~【R18】

第1章 ~初夜の声は、さらすもの。~



二人きりになってからの孝一さんは
さっきまでとはうってかわって
本当に優しく愛してくれた。

…孝一さんの前に3人に挿入されたとはいえ
まだ今夜が初夜である私は
申し訳ないくらい経験不足で、

私から何かしてあげるような知識は
ほとんどないから…

孝一さんに言われるがまま。

それでも孝一さんは

「今夜は無理のない体位だけでいいよ。
これから毎日、少しづつ教えてあげるから。」

と、私を一方的に愛してくれた。

「私も早く、
孝一さんを喜ばせられるようになりたい…」

「最初はこのくらいがいいんだよ。
だんだん、床上手になっていって
いずれ、子供の手本になるような
愛し合える夫婦になろうね。」

抱かれ、
愛され、
いかされ、
果てて…
自分がいつ眠りについたのか
記憶がない。

ふと目が覚めたのは、
台所から聞こえる家事の音、
そしてお味噌汁と魚が焼ける香りだった。

はっ。
すっかり眠り込んでしまった…
嫁いだ初日からこんなことでは…

慌てて起きだし、
寝乱れた姿を簡単に整えて
まだ眠っている孝一さんを起こさないように
そっと寝室を出る。

台所に立つおばあ様とお義母様の
白い割烹着の後ろ姿が、映画のようだ。

「おはようございます。
すみません、いきなり寝坊だなんて…」

平謝りに謝る私に
お二人は優しい声をかけて下さる。

「おはよう、はるかさん。」

「ゆっくり眠ってていいのよ。」

…ふと思い出す、ゆうべのこと。
そして、途中で聞こえてきた
お義父様とお義母様の睦み事の声。
お二人もゆうべは愛しあわれたのね…

恥ずかしさで、言葉が見当たらない。
ちょうどその時、

「今、帰ったぞ。」

…と、玄関から
おじい様、お義父様の声がする。

「朝は山の見回りに行くのよ。」
「今度からは孝一も行くことになるわね。」

朝からみなさん、しっかりと働いてる。

「あ、おはようございます!お帰りなさい。」

おじい様とお義父様の姿が見えたので
私から挨拶をした。

「おお、おはよう。」

「若妻のいる朝の風景か。
見慣れた台所が新鮮に見えるぞ!」

…ゆうべ、乱れた姿を見られたことを
少し恥ずかしいと思った自分が情けない。
みなさん、こうしてすっかり私を
家族として受けいれて下さってるのに。

早く私も、ここになじみたい。
心から、そう思った。


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