• テキストサイズ

~蜜の音、甘い声~【R18】

第1章 ~初夜の声は、さらすもの。~



孝一さんの言葉をきっかけに、
咳払いを一つしたおじい様が
わけのわからない言葉を言う。



「それでは只今より、
はるかさんを嫁として認めるための
貫通の儀式を、執り行う。」



かんつうの、ぎしき?


状況が飲み込めず、
きょとんとしている私の耳に届いた
お義父様の説明は、
にわかには信じがたいものだった。


「これは我が家の昔からの風習だ。
嫁いできた娘の産む子供が、
本当にこの家の血筋であることを
証明するための儀式、
そしてこの家の由緒正しき歴史が
末永く受け継がれるための儀式だと
思ってくれればいい。」

儀式?

「…孝一さん、私、何をすれば?」

「ただ、精を受け続けてれば、いいんだよ。」

「せいを、うけつづける?」

「そう。まずは君が処女であることを
家族みんなの前で証明すること。
そして、この家のDNAを受け継ぐために
男の子が三人生まれるまで、
精を受け続けてくれれば、いい。」

よく、わからないけれど、
私が想像していた初夜ではない雰囲気だけは
なんとなく、感じていた。

だけど、それを口にするのは恐ろしくて
言葉にして聞くことが出来ない。

私が黙っているのを“理解”だと思ったのか、
孝一さんは、家族に向かって、言った。

「それでは、お願いいたします。」


おじい様が、立ち上がる。
そして私を、布団に押し倒した。


「い、いや、やめて下さい。
孝一さん、孝一さん!」


私の悲鳴に答えたのは、
孝一さんではなく、おばあ様だった

「心配せんでええの。
この家の嫁はみんな代々、この儀式を通って
嫁として認められてきたんじゃけ。
家族公認の儀式じゃから、
堂々と貫通されなさい。」

続いて、孝一さんの声が。

「今どき処女を探すのも、大変なんだ。
だからはるかみたいに気立てがよくて
田舎に嫁いでくれる処女を見つけた時は
本当に運命だと思ったよ。
今日までキスしかしないでいるのに
僕も男としてどんなに苦しかったことか。」

頭がパニックになって身動きがとれない私の
白い浴衣の胸元を、おじい様が開く。
下着をつけていない身体からこぼれおちる
二つの丘。

「ほじゃ、しきたりにのっとって、わしから…
孝一、はるかさん、結婚おめでとう。」

しわの多い手が、私の胸をつかむ。
それを、みんなが、見ている。



/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp