第2章 春、君との出会い
桜が辺り一面を彩る季節。
『はぁっはぁ、、まさか入学式の日に寝坊しちゃうなんて~!!』
私は入学式という大事な日に寝坊をしてしまい、急いで準備をして真新しい制服に袖を通した余韻に浸ることもできずに、家を飛び出した。
『ふぅ~、なんとか間に合った!』と、全速力で走っていた足にブレーキをかけようとしたとき、、
ドサッッ!!!
『いてて、、』
校門を抜けてすぐのところで小さな石につまずいてしまった。
赤「おい、大丈夫か。立てるか?」
立ち上がろうとした瞬間、私はきれいな赤い髪
瞳をした男子に声をかけられた。そのあまりにいきなりの出来事に、今目の前にいる人の問いかけに答えることもできずただ反射的に差し出された手を借りていた。
そして、ふと我にかえりお礼を言おうと顔を上げると、彼はもう昇降口へと歩いていってしまっていた。