第17章 桜舞う
翌朝
飛鳥は書庫に来ていた
「んー…」
唸りながら一人で悩む
『何、間抜けな顔をしている』
最近はよく顔を見ればこの言葉を言われる
「光秀さん!お花見について書かれてる書物がないかなぁ…って」
現代のお花見ならわかるけど、この時代の花見は経験してないから書物で確認しようと思っていた
なおも唸ると頭にポンと手を乗せられ振り向かされる
『飛鳥の思うような花見でいいのではないか?500年後の花見も…面白い』
そう言って書庫を出て行く
(そっか…私の時代のお花見か…)
そう言われてまたも唸りながら部屋に戻る
現代のお花見を思い出す
(桜の下にシートを敷いてお菓子とかツマミをいっぱい並べて…お酒呑んでたなぁ…
ほんと、どんちゃん騒ぎしてたよね…そんなんでいいのかな?)
ふわっと何かが肩にかかる
『羽織も着ないで考え事か?風邪引くぞ』
秀吉さんが羽織を掛けてくれる
考えてたらかなり時間が経ってたらしい
「ありがとう。あのね…秀吉さんにお願いがあるんだけど…」
色々考えて纏めつつあるアイデアを秀吉に伝える
それを聞くと少し考えてから
『よし!飛鳥の思うようになるかはわからないけど、やってみるな』
優しく頭を撫でて部屋を出て行く
秀吉を見送るとすぐに部屋を出て政宗の御殿まで行く