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【イケメン戦国】誘惑の華

第54章 夢幻〜秀吉〜




「そういえばね…呪術にかかってた時、秀吉さんと恋仲って忘れちゃってたんだけど…でも、今思えば必ず秀吉さんから貰った飾りを付けて出かけてたんだよね…」

『っ…』

呪術にかかってた時は飛鳥の中には【大和】の事しかなかった。
まして秀吉と恋仲だと忘れていた。
それは仕方がない事…
だけど無意識に秀吉と繋がりがあるものを身に付けていた。

心の奥底では、己の愛する人を忘れる事はなかった。

「秀吉さんは凄いね!呪術にも勝っちゃうなんて!」

無邪気に笑う飛鳥…
その頭を優しく撫でる

『俺じゃない。飛鳥が俺の事それだけ想ってくれてるって事だろ?』

否定せずにっこりと笑って赤くなる顔。

『ありがとな…俺も飛鳥を想ってるからな…』
「うん…嬉しい」

赤くなる飛鳥を見ながら、幸せを噛み締めて歩く。


城に着き飛鳥の部屋の前まで送る

『よし、今日も早く寝ろよ?』

いつもの様に頭を撫でて部屋を後にしようとする。
もちろん、このまま御殿まで連れて行きたいが、飛鳥の体調と気持ちを考えて抑え込む。

「あのっ、秀吉さん…」
『ん?どうした?』

呼び止められ立ち止まると

「今日…御殿に行ってもいい?」

飛鳥からの突然の誘い。
嬉しくないわけがない。
この手に飛鳥を閉じ込めて、めちゃくちゃに甘やかしたい…

『御殿って…大丈夫なのか?』

御殿に連れ帰ったら…手を出さない保証は無い…

「うん…今日は秀吉さんと一緒にいたいの…ダメ…?」

上目遣いで誘ってる様にも見える飛鳥。

『っ…!御殿から帰れなくなっても知らないぞ…』

飛鳥は頬を染めて頷く
そのまま手を取り、来た道を戻り御殿へと向かった。

『お帰りなさいませ。秀吉様』
『あぁ、ただいま』

御殿で女中に迎えられる秀吉と飛鳥

『飛鳥様!お久しゅう御座います』
「お久しぶりです!お邪魔しますね!」

数ヶ月前までよく来ていた御殿。
御殿の皆は飛鳥を慕っている。
部屋までの道のり、すれ違う家臣や女中達は皆が飛鳥の姿を見て喜んでいた。

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