第48章 夢幻
でも…考えようとすると大和に呼ばれるの。
頭の中で【飛鳥】って…
部屋に戻って着替えを済ませ、鏡台の前で自分を確認する。
「うん!今日も艶々の髪!着物もいい感じ!」
一番に朝餉を食べて城を出る。
もちろん心配されないように女中さんに声をかけていく。
「お散歩に行って来ますね」
『はい…行ってらっしゃいませ…』
飛鳥は城下に続く道をウキウキしながら降りて行った。
『飛鳥様が出掛けられました…』
さっき飛鳥を送り出した女中は、飛鳥が城門を通ると急ぎ秀吉の所へ来て告げた。
『あぁ…広間に皆を集めてくれ』
秀吉は天守に向かい信長を呼ぶ
『秀吉で御座います』
『入れ』
天守に入ると窓から外を見る信長。
『御屋形様…飛鳥が…』
そこまで言った秀吉に向き直り
『あぁ…今見ておった…参るぞ』
秀吉を連れて天守を出ると、広間に向かった。
広間には光秀、政宗、家康、三成が座り、辺りは人払いしてある。
信長達が座ると政宗が報告を始める。