第46章 媚薬ノトリコ〜家康×政宗〜
『飛鳥、酌をしろ』
信長に呼ばれ、隣に座ってお酌をする。
お酌をし続ける飛鳥の周りから嗅いだことのない甘い香りがした。
ずっと嗅いでいたくなるような匂い。
『飛鳥…香を聞いているのか?』
「香を聞く?何も聞いてませんよ??」
何を言われてるか、ちっともわからない。
『何か…香りを付けているのか?と言えばわかるのか?』
飛鳥にわかる様に伝える信長
「いいえ?何もつけてませんよ?」
首を傾げながら信長のお酒を手酌で飲む。
『っ!飛鳥!御屋形様のお酒を!』
また秀吉に怒られて首をすくめる。
『良い。好きなだけ飲め』
「はい!頂きます!」
チラっと秀吉を見て微笑んでからお酒を煽る。
そんな飛鳥を見て呆れながらうなだれる秀吉。
宴が進むと家臣達も部屋に戻り出す。
飛鳥は…顔を真っ赤にして、暑いのか手で顔を仰いでいる。
(なんか…変…身体の芯が熱い…)
肩で息をしてる飛鳥を、政宗が心配する
『大丈夫か?部屋に戻るか?』
「うん…」
差し出された手を取ろうとすると、家康に手を引かれる。
『俺が連れて行きます』
家康に引き上げられ立ち上がる飛鳥。
家康と触れてる手がむずむずする。
(っ…なんだろ…変な気分…)
家康に連れられて広間を出る飛鳥。
外に出ると風が気持ちいい。
「あぁ…涼しい…」
『飲みすぎ…たまにはいいけど…』
家康が支えてくれてゆっくり歩く。
でも何故だか身体の芯は熱いし、家康に触れられてるところが熱を持ってることに気付く。
「…はぁ…」
思わず漏れる吐息…
『どうしたの』
心配して背中をさすってくれるけど、それだけで身体がゾクゾクする
「んっ…大丈夫…」
話すのも一苦労して部屋まで歩く。
部屋に着く頃には身体中が熱くどうしようもなくなる…
『ほら、着いたよ』
褥に座ると身体の熱さに我慢が出来なくなる。
家康がいる前なのに我慢が出来ず、帯を解き始めてしまう。
『っ!飛鳥』
慌てて止めに入る家康に、構うことなく帯を緩め衿の合わせをずらした。