第3章 交錯
aside
ここんとこ、おかしなニノ。
前はいっつもリーダーにベッタリだったのに、最近は1人でゲームしてるか…松潤と何か話す。…なんて風景の楽屋。
俺は曲がりなりにもアイツの親友枠は俺のもんだと思ってて。もちろんそれはアイツにとってもそうだったはずで。
…けど、明らかに何かしらの変化、…それもメンバーである松潤との間に『何か』があったはずなのに俺には何も言ってくれないニノ。
……何だよ、別に何でもかんでも話さなきゃいけないってわけじゃないけど、ちょっとくらい、俺に頼ってくれたっていいじゃん…
様子がおかしいニノが心配なのに、俺は意地になって、自分からニノにあえて声をかけなかった。
どーせ俺には関係ないんだろ
…そんな、ガキみてぇに不貞腐れてる間に、俺はそうやって自分の首を絞めてることにも気付かずに。
今日も松潤と帰っていったニノ。…俺は面白くなくって、モヤモヤした気持ちで独り寂しく家でビールを煽っていた。
その時。
「………ニノ…。」
ブルブル震える画面に表示されたのは、俺がいじけてる原因そのものだった。